山梨プレ取材の続きです。
もう一箇所、山梨県立美術館ではたらいている雨宮さんのご紹介で、山梨市の「アートセンターコスモス」を訪れました。障害のある人のアートの紹介をしてきて、今年で10年になるギャラリーです。運営をされている川口園子さんは多くのボランティアスタッフの方々と一緒にほんとうに手作りでここを立ち上げて、今まで様々な企画をされてきています。
あらゆる人にひらかれたギャラリー、誰もが生活の中で気軽にアートに触れられる場所として、障害のある人の作品と作家の作品のコラボ展など、これまでユニークな展示を試みてきました。
この日、展示してあったのは、知的障害をもつ湯泉さちこさんが週末にファミレスで食事を
するときに紙ナプキンに描き続けた「顔」の絵。7年間で450枚にもなったこの紙ナプキン画が、ギャラリーの壁一面に展示されていました。
湯泉さんは14,5歳の頃から顔の絵を描くようになったそうです。普段は色のついた絵も描きますが、この紙ナプキン画はファミレスに行って食事が終った後にだけ描くのだそうです。たくさんの顔たちがならんだ一枚一枚の紙ナプキンは、とても見ごたえがありました。
アートセンターコスモスは、今年の10月に閉廊される予定だそうですが、川口さんは何らかの形で障害のある人のアートの紹介を続けていきたいとのこと。
その後、ランチを原茂ワインのカフェでいただきました。
2Fのオープンテラスで食事中、雨が急に降ってきました。葡萄の葉が濡れて緑が濃くなっていくとともに、空気が湿って涼しい風が吹いてきました。