陶芸療法とリハビリテーション

 リハビリテーション医療としての陶芸を知り、技術を習得するための手助けとなる本です。技術習得のためのDVD付き。本のサイズはB4版で、ページは150頁あります。

 

 

 

 

 

 

 

 

【内容紹介】

 

陶芸はリハビリテーション医療の中で、作業療法の手段として古い歴史を持っています。その特徴は、粘土を触ることで得られる人間の根源的欲求の充足、乾燥か ら素焼き-絵付け-施釉-本焼き過程における自然との協同感、完成した作品の確固とした存在感、陶器という文化、社会的価値の高さなどがあげられます。その 結果、陶芸は性別、年齢を問わず、誰にでも好かれる作業のひとつとなっています。障害者にとっても、様々な段階づけができることから、個人にあった適応は容易です。

第1章では、リハビリテーションにおける陶芸の意味と目的について、段階づけ、指導のポイントから入り、次に身体機能分野、精神機能分野、発達支援、老年 期およびヘルスプロモーション、最後に就労支援まで解説しました。特に精神機能分野における陶芸を、Winnicottoの対象関係理論から「創造性にむけた 楽しい遊び」、「作品への思いやりや愛」を育む指導につなげたところは、身体機能分野や発達支援、老年期においても活用されるべき内容です。

第2章、日本の陶芸とその歴史からは、生活の中で茶の文化の中で息づく「語り」へと豊かに繋げるヒントを得るに違いありません。当事者との話題、作品の観賞での広がり、深まりが増します。

第3章、陶芸を始めるための環境プランです。難しく考える必要はないけれども、火を使うために安全については考慮すべきです。

第4章、リハビリとして陶芸作品をつくるには、当事者に合わせた工夫が必要となります。簡単にできる皿から始めて、楽しい干支の人形づくりまで、豊富な写真やイラストを添えて、そのまま当事者の方に見てもらい、失敗することなく作品ができるようにしました。

第5章、陶芸関連クラフトとして七宝焼きやシルバークレイを、第6章として、粘土を近所で見つけるこだわりの方法から授業ガイドまでをとりあげました。

陶芸の基本技法について、DVDによる動画から学ぶことができるようにしました。教育や臨床の場で、陶芸指導員が居なくても基本的な技を理解することができます。

 

【著者について】

綿貫 克彦 陶芸作家(あい工房株式会社代表取締役)

綿貫 静香 陶芸作家(あい工房株式会社取締役)

原 和子 作業療法士(愛知医療学院短期大学リハビリテーション学科教授)

美和 千尋 作業療法士(愛知医療学院短期大学リハビリテーション学科教授)

中條由美子 理学療法士(スペイン在住)

横山 剛 作業療法士(愛知医療学院短期大学リハビリテーション学科講師)

小林 博之 作業療法士(医療法人慈善会 安藤病院)

落合さより 作業療法士(聖隷クリストファー大学リハビリテーション学部助教)

江原 亮 陶芸指導員(藤花荘)

加古 若菜 陶芸講師(ひまわりの風)

尾高久美子 生活支援員(ひまわりの風)

 

目次一部抜粋
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